第21回定期演奏会


交響曲第9番ニ短調 作品125


Composer : Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Songwriter : Johann Christoph Friedrich von Schiller (1759-1805)


交響曲第9番第4楽章 歓喜の歌
O Freunde, nicht diese Töne! おお、友たちよ、この調べではなく
Sondern laßt uns angenehmere もっと心地よく、喜びに満ちた調べを
Anstimmen, und freudenvollere. 歌い始めることにしよう!


Freude, schöner Götterfunken. 歓びよ、それは神々の放つ美しい輝き、
Tochter aus Elysium, それは楽園から来た乙女、
Wir betreten feuertrunken, 我々は熱く酔いしれて、
Himmlische, dein Heiligtum! その神殿に踏み入ろう!


Deine Zauber binden wieder, その魔力は、世の習いが厳しく切り離した
Was die Mode streng geteilt; ものを、再び結びつける。
Alle Menschen werden Brüder, 全ての人々は、歓びが休めている
Wo dein sanfter Flügel weilt. その優しい翼の下で、兄弟となるのだ。


Wem der große Wurf gelungen, 真実の友情という、
Eines Freundes Freund zu sein, 大いなる恵みを享受し得た者は、
Wer ein holdes Weib errungen, そして美しい妻を勝ち得たものは、
Mische seinen Jubel ein! 歓喜の声を我等と共に上げるがよい!


Ja, wer auch nur eine Seele そうだ、ただ一つの魂でも、この地球上で
Sein nennt auf dem Erdenrund! 自分のものだと呼べる者も!
Und wer's nie gekonnt, der stehle そして、それらが叶わなかった者は、
Weinend sich aus diesem Bund! 泣きながら、この集いから去るがよい。


Freude trinken alle Wesen 生くとし生ける全てのものは、
An den Brüsten der Natur; 自然の乳房から歓びを飲む、
Alle Guten, alle Bösen 全ての善者も、全ての悪者も、
Folgen ihrer Rosenspur. 歓びの薔薇の小径を辿って行く。


Küsse gab sie uns und Reben, 自然は、我々に口づけと葡萄酒と、
Einen Freund, geprüft im Tod; 死に価する試練を経た友を与えてくれた。
Wollust ward dem Wurm gegeben, 虫けらにも悦楽が与えられた。
Und der Cherub steht vor Gott. そして天使ケルビムは神の前に立つのだ。


Froh, wie seine Sonnen fliegen あたかも神の太陽が、天空の壮麗な軌道を
Durch des Himmels prächt'gen Plan, 飛び行く様に喜ばしく、
Laufet, Brüder, eure Bahn, 兄弟たちよ、自分たちの信じた道を進め、
Freudig, wie ein Held zum Siegen. 勝利へ向かう英雄の様に歓喜に満ちて。


Seid umschlungen, Millionen! いだき合え、何億もの人々よ!
Diesen Kuss der ganzen Welt! この口づけを全世界に与えよう!
Brüder! überm Sternenzelt 兄弟たちよ、星天の彼方には
Muß ein lieber Vater wohnen. きっと愛する父が住んでいるに違いない。


Ihr stürzt nieder, Millionen? ひれ伏すのか?何億もの人々よ。
Ahnest du den Schöpfer, Welt? 創造主を予感するのか?世界よ。
Such' ihn überm Sternenzelt! 星天の彼方に創造主を捜し求めよ!
Über Sternen muß er wohnen. 星々の彼方に主が住んでいるに違いない。